
Chiptip、Kubernetes対応のFPGA運用基盤を提供開始
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Chiptip Technology株式会社は、FPGAをKubernetesの管理下に置くプラットフォームソフトウェア「vFPGA Orchestrator」の提供を開始しました。FPGAはクラウドの標準的な運用の仕組みに乗らず、ホストCPU経由の構成では性能が制限されるという課題がありました。本ソフトウェアは、FPGAをネットワークへ直結させ、一般的なソフトウェアと同じ手順で運用できるようにします。最初の採用事例として、EmotionX株式会社の完全準同型暗号(FHE)クラウドに導入されています。
ポイント
- 1FPGAをKubernetesで直接管理し、クラウド標準の運用を実現
- 2ホストCPUを介さずネットワーク直結で性能ボトルネックを解消
- 3EmotionXのFHEクラウドに採用され、商用基盤として稼働開始
FPGA運用の課題を解決する仕組み
FPGAをデータセンター規模で使うには、運用と性能の2つの壁があります。FPGAはKubernetesの管理対象外だったため、専用の管理システムを自前で構築する必要がありました。また、ホストCPUを経由する従来構成では、CPUがボトルネックになり性能を十分に発揮できませんでした。vFPGA Orchestratorは、FPGAをvFPGAという単位でKubernetesから直接制御できるようにし、同時にネットワークへ直結させることで、これらの課題を解決します。これにより、FPGAクラウドの構築・運用を、クラウド上の一般的なソフトウェアと同じ手順・同じツールで行えます。
ASICプロトタイピングから商用利用まで
vFPGA Orchestratorは、ASIC開発前の検証環境としても活用できます。実サービスとして動かしながら、どの機能が本当に必要とされるかを利用者に使ってもらいながら確かめられます。ASICは一度作ると後から修正できないため、仕様を凍結する前に市場の反応を知ることが重要です。さらに、FPGAでの実証を経てASICへ移行した後も、同じKubernetesベースの運用系を継続して使えるため、運用ノウハウをそのまま引き継げます。
最初の適用先は秘密計算
最初の採用事例は、EmotionX株式会社が構築する完全準同型暗号(FHE)による秘密計算クラウドです。EmotionXはキオクシアの研究開発成果をもとに設立されたディープテック企業で、FHEを実用速度で動かすためにFPGAによる高速化を進めていました。vFPGA Orchestratorにより、開発した回路を大規模なFPGA基盤の上で商用化できます。FHEは平文計算に比べて計算量が桁違いに多いため、専用回路による加速が実用化の前提となります。この最も条件の厳しい領域で成立した技術は、5G/6G通信や耐量子暗号など他の用途にも展開可能です。
半導体開発の民主化を目指す
ASIC開発のコストは微細化とともに膨らみ続けており、最先端プロセスでは1製品あたり1000億円規模に達しつつあります。開発期間も数年かかり、その間にクラウドの世界は方向を変えます。このため、半導体開発は資金力のある巨大企業だけが挑める領域になっていました。Chiptipは、書き換えられるハードウェアとクラウドの運用技術を組み合わせることで、この構造を変えようとしています。代表取締役CEOの福田エリック氏は「予算の大きさではなくアイデアの大きさが未来のコンピューティングを切り拓く世界を目指す」と述べています。
今後の展望
Chiptipは、データセンター規模でのFPGA運用に向けてvFPGA Orchestratorの実証を進めます。同じFPGAの群を複数の用途で使い回すことで、設備が遊んでいる時間を減らし、計算1回あたりのコストを下げることを目指します。また、EmotionXは自社のFPGA計算資源を他者に多目的に開放することも検討しています。
Q&A
Q. vFPGA Orchestratorとは何ですか?
A. FPGAをKubernetesで管理し、ネットワークに直接接続して運用できるようにするソフトウェアです。これにより、FPGAをクラウド上の一般的な計算資源として扱えます。
Q. 従来のFPGAクラウドと何が違いますか?
A. 従来は専用の管理システムが必要で、ホストCPUが性能のボトルネックになっていました。vFPGA Orchestratorは標準のKubernetes運用を可能にし、CPUを介さない直結構成で性能を引き出します。
Q. どのような用途に使えますか?
A. 秘密計算、5G/6G通信、耐量子暗号、ネットワークセキュリティ機器、ASICプロトタイピングなど、専用ハードウェアで大量の計算を処理したい分野に適しています。
関連リンク
- https://chiptip.tech/technologies/
- https://chiptip.tech/contact/
- https://chiptip.tech/
- https://www.emotionx.co.jp/
- https://www.chiptip.tech

O!Productニュース編集部からのコメント
FPGAをKubernetesで管理できるのは、運用負担が一気に下がりそうですね。秘密計算の商用基盤で実績を作っているのも心強いです。
引用元:PR TIMES
この記事の著者
O!Productニュース編集部








