
R&Dと知財をつなぐ新基盤「知財AI™」、リーガルテックが発表
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リーガルテック株式会社が、特許業務のあり方を大きく変える可能性を秘めた「知財AI™」プロジェクトの始動を発表しました。これまで属人的で数週間から数ヶ月を要していた特許関連の業務が、AIの活用により数時間から数日で完了するようになるとしています。
このプロジェクトは、発明のアイデア創出から調査、出願までを一気通貫で支援するもので、特に知財人材の不足に悩む中堅企業や研究機関にとって、強力なサポートとなりそうです。
ポイント
- 1数週間かかっていた特許業務を数時間〜数日に短縮
- 2R&Dと知財部門の分断を解消し、経営判断を支援
- 3専門知識がなくても高度な知財活動が可能に
リーガルテック社が2025年9月1日に発表した「知財AI™」プロジェクトは、同社が開発した2つのコアシステム「AI IPGenius on IDX」と「MyTokkyo. Ai」を統合した、新しい知財支援基盤です。発明のアイデアを具体化する段階から、先行技術の調査、特許明細書のドラフト作成まで、知財業務の全般をカバーします。
具体的には、「AI IPGenius」が研究開発部門などでの発明の抽出や管理をサポートし、「MyTokkyo. Ai」が膨大な時間がかかっていた先行技術調査や明細書作成をAIで自動化します。これにより、従来は専門家が多くの時間を費やしていた作業が大幅に効率化され、業務時間を劇的に短縮できるとしています。
このプラットフォームは、特に知財人材の確保やナレッジの継承に課題を抱える中堅の製造業や研究機関を主な対象としています。専門知識がなくても直感的に使えるインターフェースを備えており、技術者や経営層が直接、知財データを活用した経営判断を下せる環境の提供を目指します。これにより、研究開発(R&D)部門と知財部門の間に生じがちだった連携の課題解消も期待されます。
同社は今後、製造業やIT、ライフサイエンスなど業界ごとのテンプレートを拡充するほか、多言語対応を進め、欧米やASEAN市場への展開も視野に入れています。代表の佐々木氏は「現場発の知財経営という新たなモデルを生み出し、日本企業の競争力強化に貢献していく」とコメントしており、日本発のIPテック産業の創出を目指す考えです。
引用元:PR TIMES

O!Productニュース編集部からのコメント
AIが専門業務を代替・支援する流れは加速していますが、特に複雑で専門性が高い知財分野での効率化はインパクトが大きいと感じます。これまで分断されがちだった研究開発と知財戦略をデータでつなぎ、経営判断に活かすという点にも注目です。