
HubSpotがClaude連携コネクターを提供開始、顧客データ×生成AIで業務効率化
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CRM(顧客関係管理)プラットフォームを提供するHubSpotが、CRMツールとしては初となるAnthropic社のAI「Claude」との連携コネクターの提供を開始しました。これにより、HubSpot上にある顧客データを活用し、Claude上で高度な分析や調査を手軽に行えるようになります。
多くの企業が業務効率化のためにAIツールを導入していますが、顧客の背景情報、いわゆる「コンテキスト」がなければ、その効果は限定的でした。今回の連携は、企業が蓄積してきた顧客データをAIが直接参照することで、より精度の高い、実用的なインサイトを得ることを可能にします。
ポイント
- 1Claude上で質問するだけで、HubSpot内のデータを基にした顧客データを分析できる。
- 2様々な部門の業務を効率化する具体的な活用シナリオを用意。
- 3ユーザーのアクセス権限に基づいたデータのみを参照する信頼性とセキュリティ。
HubSpot Japan株式会社が2025年8月4日に発表した「HubSpot connector for Claude」は、同社の顧客データと生成AIを深く結びつけるものです。ユーザーはClaudeの対話画面から、例えば「最近のメールキャンペーンを開封したがクリックしなかった顧客リストを円グラフで示して」といったように、自然な言葉で指示するだけで、HubSpot内のデータに基づいた分析結果を得ることができます。
この機能は、部門を問わず業務の質とスピードを向上させます。営業部門では、進行中の取引を金額やクロージング日程で整理し、業務の優先順位付けに活用できます。また、カスタマーサポート部門では、未解決の問い合わせを優先度順に表示させ、対応の効率化を図ることが可能です。
セキュリティと信頼性にも配慮した設計となっています。Claudeが参照するのは、操作しているユーザーがHubSpot上でアクセスを許可されているデータのみに限定されます。個々の営業担当者は、自身が担当する案件のデータしか分析できない仕組みです。また、Anthropic社は、ユーザーが明示的に許可した場合などを除き、この連携を通じて共有されたデータをAIモデルのトレーニングには使用しないとしています。
このコネクターは、有料のClaudeサブスクリプション(Pro、Max、Team、Enterprise)を利用している全てのHubSpot顧客が対象で、日本語での利用にも対応しています。HubSpotは今回の連携を皮切りに、中堅・中小企業が最先端の技術を事業に活用できるよう、開発を推進していく方針です。
引用元:PR TIMES

O!Productニュース編集部からのコメント
生成AIとの連携自体は珍しくなくなりましたが、連携するだけで自社の顧客データと自然言語で会話して分析できるというのは利便性が高いですね。セキュリティ面への配慮がされている点も安心して使える印象です。