
その動画広告、本当に効く?AIが「人間の反応」を予測
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動画広告の重要性が増す中で、そのクリエイティブが本当にターゲットに響くのか、迅速に見極めることが難しくなっています。こうした課題に対し、世界的な世論調査会社であるイプソス株式会社が、AIを活用して広告効果を数分で可視化する新ソリューション「Creative|Spark AI」の提供を開始しました。
このツールは、特にスピードが求められるSNS広告などの評価に適しており、マーケティングの現場に変革をもたらす可能性があります。
ポイント
- 1AIが動画広告に対する人間の反応を予測し、数分で評価を完了
- 218,000件を超える人間による過去の評価データを学習済み
- 3分析AIと生成AIを組み合わせ、客観・主観の両面から分析
AIが広告クリエイティブの成否を数分で判定
イプソス株式会社が発表した「Creative|Spark AI」は、テレビCMからSNSのショート動画まで、さまざまな広告クリエイティブに対する人間の反応をAIが予測する新しい評価ソリューションです。これまで時間とコストがかかっていた広告評価を、わずか数分で完了できるスピードが最大の特徴となります。
この背景には、動画広告市場の急成長があります。特に短尺動画が主流となる中で、クリエイティブの「質」を客観的かつ迅速に判断したいというマーケティング現場のニーズが高まっていました。
18,000件超の「人間による評価」がAIの精度を支える
このAIの強みは、イプソスが過去5年間で蓄積した18,000件以上の人間による広告評価データを学習している点にあります。人間の知能(HI)と人工知能(AI)を掛け合わせることで、単なるテクノロジーによる分析にとどまらない、人間中心の深いインサイトを提供できるとしています。
評価には2種類のAIが用いられます。分析AIが広告の構成要素を客観的に分解・データ化し、生成AIが広告から生まれる感情的な反応といった主観的な体験を予測。この組み合わせにより、広告の効果を多角的に把握します。
イプソスの担当者は「限られた予算やスケジュールの中で広告効果を最大化したい広告主にとって大きな価値をもたらす」とコメント。ソーシャルメディア向けに大量の広告を制作するような場面でも、わずか15分ほどで効果を評価し、改善点を見つけることが可能になるということです。
引用元:PR TIMES

O!Productニュース編集部からのコメント
これまで担当者の経験や勘に頼る部分も大きかったクリエイティブ評価が、データに基づいて高速化されるインパクトは大きいですね。特に、複数のパターンをテストしたいSNS広告などでは、制作の初期段階でAIによる「一次スクリーニング」を行うのが当たり前になるかもしれません。