会議の音声を文字起こししてくれるツール教えて

メディアの逆襲、自社AIで検索体験と収益を奪還へ
リリース
AI関連

メディアの逆襲、自社AIで検索体験と収益を奪還へ

公開日:

昨今、生成AIの検索エンジンが急速に普及し、私たちの情報収集のあり方は大きく変わりつつあります。しかしその裏で、情報源となる質の高い記事を制作するメディア(パブリッシャー)が、正当な対価を得られないという構造的な課題が浮上していました。

この状況に対し、コンテンツディスカバリープラットフォームを手がけるTaboola(タブーラ)が、メディアが自社サイト内で生成AI検索を提供できる新サービス「DeeperDive」を発表。外部の巨大プラットフォームに依存せず、メディアが自ら読者の検索体験と収益化の主導権を握るための、新たな一手として注目されます。

ポイント

  • 1
    自社記事を使いサイト内でAI検索を提供
  • 2
    読者は、そのメディアが報じてきた信頼できる記事から直接回答を得られる
  • 3
    検索内容と連動した広告を表示し、新たな収益源を創出する

タブーラ・ジャパン株式会社が発表した「DeeperDive」は、メディアが保有する過去の記事コンテンツを学習ソースとして、読者の質問に生成AIが回答するサービスです。これにより、読者はサイトを離れることなく、信頼できる情報源に基づいた回答を直接得ることができます。

これまで、多くの生成AI検索は、メディアの記事を学習データとして利用しつつも、トラフィックや収益を十分に還元しないという不均衡が問題視されてきました。メディア側は、時間とコストをかけて制作したコンテンツが一方的に利用されるだけで、ビジネスの持続可能性が脅かされるというリスクを抱えていたのです。

DeeperDiveは、この流れを変える可能性を秘めています。読者がサイト内で検索行動を完結させることで、メディアは読者との関係を深め、サイト内回遊や滞在時間の向上につなげられます。さらに、AIの回答に関連性の高い記事や広告を提示することで、新たな収益機会も生まれます。

すでに米国の大手メディアGannett(USA TODAY Network)や英国のThe Independentなどが一部でテスト導入を開始。TaboolaのCEO兼創業者であるアダム・シンゴルダ氏は、「パブリッシャーが生成AIの革新に参加し、検索エンジンのような収益化の可能性を開く」と述べ、業界にとって歴史的な一歩であると強調しています。

O!Productニュース編集部

O!Productニュース編集部からのコメント

生成AIにコンテンツを“吸われる”だけだったメディアにとって、大きな一手となりそうです。読者にとっても、信頼できる情報源から直接回答を得られるのは魅力的です。この動きが業界標準となるか、今後の各社の動向が注目されます。

この記事をシェア

関連ニュース

この記事を読んだ人はこんなタグにも興味があります

この記事をシェア