
属人化したノウハウを共有資産に、ナレッジプラットフォーム『Shpica』登場
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ソニーネットワークコミュニケーションズは、社内に点在する情報やノウハウと、それを持つ人材をAIでつなぐ新しいナレッジプラットフォーム「Shpica(シュピカ)」を発表しました。2025年9月8日より申し込みを受け付け、10月1日に提供を開始します。
このサービスは、組織内の「誰が何に詳しいか」という情報をAIが学習し、質問するだけで最適な回答と担当者をすぐに見つけ出せるのが特徴です。ベテラン社員の退職によるノウハウの消失や、部署の壁を超えた情報共有の難しさといった、多くの企業が抱える課題の解決を目指します。
ポイント
- 1自然な言葉で質問するだけで、AIが最適な情報と社内の専門家を提示
- 2過去の資料をアップするだけで、検索可能な「組織の知見」に自動変換
- 3スキルや経験からAIが分析し、部署を横断して隠れた専門家を発見
ソニーネットワークコミュニケーションズが提供を開始する「Shpica」は、AIを活用して組織の知的資産を最大限に引き出すことを目的とした、人間中心型のナレッジマネジメントシステムです。利用者が自然な言葉で質問を投げかけると、AIが社内の多様な情報源を横断的に検索し、関連するナレッジと併せて、その分野に詳しい専門家を即座に提示します。
本サービスの大きな特徴は、単に情報を蓄積するだけでなく、「誰がその知見を持っているか」を可視化する点にあります。従業員のスキルや経験、プラットフォーム上での活動履歴などをAIが分析し、各分野の専門家を特定。これにより、個人の人脈に頼ることなく、部署や世代を超えて最適な相談相手を見つけることが可能になります。
また、過去の議事録や報告書といった多様なファイルをアップロードするだけで、AIが内容を分析・構造化し、検索可能な「組織知」として蓄積する機能も備えています。ナレッジ作成の手間を大幅に削減し、埋もれがちな情報資産の活用を促進するとしています。
同社によれば、広告メディア企業で実施した先行導入(PoC)では、3カ月で約500件のナレッジが蓄積され、1日のアクティブ利用率が40%を超えるなど、高い利用率を記録。「社員の相互理解が深まり、部門を超えた協働が活発化した」といった声が寄せられたとのことです。サービスはSaaS型で提供され、料金は月額10万円(税抜)からとなっています。
引用元:PR TIMES

O!Productニュース編集部からのコメント
「誰が何を知っているか」を可視化する仕組みは、従来のナレッジ管理システムが苦手としてきた部分です。ベテランの知識を形式知化するだけでなく、適切な「人」を見つけ出せることで、組織内のコラボレーションを加速させることもできそうです。