
社外秘データもAI分析、AlgomaticがオンプレLLM導入支援サービスをリリース
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セキュリティ要件からAI活用に踏み出せなかった企業にとって、新たな選択肢が生まれました。株式会社Algomaticは、自社のサーバー環境(オンプレミス)で完結する、セキュアな大規模言語モデル(LLM)の導入支援サービスを開始したと発表しました。
これにより、社内の機密情報を外部のシステムに送信することなく、AIの恩恵を受けられるようになります。特に、OpenAIが発表した高性能なオープンモデル「gpt-oss」の登場などを背景に、閉じた環境でLLMを運用したいという企業のニーズが高まっていました。
ポイント
- 1機密情報を外部に出さないオンプレミス環境でのLLM構築に対応
- 2「gpt-oss」をはじめとするオープンLLMの選定から導入までを支援
- 3社内データに基づき、特定業務に最適化するチューニングも可能
株式会社Algomaticが、オープンな大規模言語モデル(LLM)を活用し、企業の自社環境でのセキュアなAI導入を支援する新サービスの提供を開始しました。これまで大企業では、社内の機密情報を外部サービスに送信できないセキュリティ要件や、外部通信が制限されたネットワーク環境が、LLM活用の障壁となるケースが多くありました。
今回の新サービスは、こうした課題を解決するものです。社内サーバーや閉域クラウド上でLLMを構築するため、インターネットに接続しない運用も可能。機密情報を外部に漏らすことなく、安全に生成AIを活用できる体制を整えます。
サービスの中核となるのは、オープンソースとして公開されているLLMの活用です。特定のモデルに縛られず、要件に応じた最適なモデルの選定からインフラ設計、運用までを包括的に支援。既存のLLMからの移行を検討する際の性能評価などもサポートします。
さらに、企業の社内データを基にモデルを調整する「ファインチューニング」にも対応しており、専門用語が飛び交う社内文書の要約や、特定の業務に最適化された高精度な応答を実現します。同社は想定ユースケースとして、機密性の高い顧客情報の分析や、未発表製品の設計、医療現場での電子カルテデータの活用などを挙げています。
引用元:PR TIMES

O!Productニュース編集部からのコメント
これまでクラウド型AIのセキュリティを懸念していた企業にとって、待望の選択肢と言えそうです。オープンLLMの性能が飛躍的に向上したことで、これまで技術的な制約で後回しにされてきた「本当に価値ある機密データ」のAI活用が現実味を帯びてきました。今後は、自社データをいかに安全かつ効果的にAIへ適用できるかが、企業の競争力を左右する重要な鍵となりそうです。