
楽天がエージェント型AI「Rakuten AI」を本格提供、まずはRakuten Linkに搭載
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楽天グループは、新たなエージェント型AIツール「Rakuten AI」の本格提供を開始したと発表しました。まずは楽天モバイル契約者向けのコミュニケーションアプリ「Rakuten Link」に搭載され、将来的には「楽天市場」をはじめとするグループサービス全体へと展開される計画です。
この動きは、楽天が推進する「AI-nization(エーアイナイゼーション)」戦略の核となるものです。AIを単なるチャット機能としてではなく、ユーザーの意図を汲み取って行動を代行する「エージェント」と位置づけ、楽天経済圏全体の利便性を向上させることを目指しています。
ポイント
- 1新AI「Rakuten AI」が楽天Linkに搭載され、本格提供を開始
- 22025年秋には「楽天市場」にも導入、個々に最適化された提案へ
- 3楽天経済圏のサービスを横断し、行動を代行する「エージェント型エコシステム」を目指す
楽天経済圏の体験がAIで進化
楽天グループと楽天モバイルは、「Rakuten AI」の本格提供を開始し、コミュニケーションアプリ「Rakuten Link」への搭載を発表しました。「Rakuten Link」では、AIチャットを通じて「楽天市場」や「楽天ブックス」などのサービスを横断した検索がより手軽になります。テキスト入力だけでなく、音声や画像を使った問い合わせも可能です。
「Rakuten AI」は、日本語の文脈処理能力に優れているのが特徴です。専用のウェブアプリ(ベータ版)も公開されており、楽天IDがあれば誰でもAIチャットや翻訳、画像作成といった多彩な機能を無料で試すことができます。
「楽天市場」での買い物もAIがサポート
2025年秋には、巨大ECモール「楽天市場」への導入も予定されています。導入後は、ユーザーの購買履歴や好みをAIが分析し、一人ひとりに最適化された商品を提案できるようになります。これにより、膨大な商品の中から自分に合ったものを探す手間が大きく省けるようになりそうです。
楽天は今後、ショッピングから金融、旅行といったあらゆるサービスに「Rakuten AI」を順次展開していく方針です。同社のティン・ツァイGroup Chief AI & Data Officerは、「サービス利用のあり方を大きく変革する」とコメントしており、AIをインターフェースとする「エージェント型エコシステム」の構築を通じて、ユーザー体験の向上を目指すとしています。
引用元:PR TIMES

O!Productニュース編集部からのコメント
各社が生成AIの開発を進める中、楽天が「経済圏」という自社の強みを最大限に活かす戦略を打ち出してきました。単なる検索アシスタントに留まらず、購買や予約といった代理まで見据えるエージェント型AIという構想の今後に注目です。